データベース概要:「日本語研究・日本語教育文献データベース」について

「日本語研究・日本語教育文献データベース」は日本語学,日本語教育研究に関する研究文献のデータベースです。1950年から現在までの間に発行された関係論文・図書を採録しており,総データ件数は2024年9月現在で290,463件です。特定分野の研究文献を長年にわたって収集し,書誌情報に加えてそれぞれの論文・図書の内容を示す分野情報を付与していることに特長があります。また,大学学術機関リポジトリなどでWeb上に公開されている論文に関しては本文へのリンクを付けており,2024年9月現在のリンク件数は43,198件となっています。

1.データの種類と件数

収録データは大きく論文データと図書データに分かれます。このうち論文データはさらに,①雑誌データと②論文集データに分かれています。


論文データ 240,536件

雑誌データ 206,554件 (学術雑誌・大学紀要等の掲載論文)

論文集データ 33,982件 (図書としての論文集等の掲載論文)

図書データ 49,927件

合  計 290,463件

2.採録の範囲

データの採録は,国立国語研究所研究図書室に受け入れた雑誌・図書から行っています。登録された雑誌及び図書のほとんどは,国立国語研究所研究図書室が所蔵していますが,研究図書室に所蔵のないものについては「研究図書室請求記号」に「-」を入れて示しています。研究図書室の年間資料受入数は,紀要・雑誌776タイトル,図書2,477冊で,2024年4月時点の所蔵資料総数は,紀要・雑誌5,972タイトル,図書163,953冊,契約電子資料数は,電子ジャーナル86タイトル,電子ブック1,418件です。
また論文がWeb上で公開されているオンライン・ジャーナルについても登録を開始しています。オンライン・ジャーナルは「研究図書室請求記号」が「OJ」となっています。

3.データの成り立ちとデータについて

このデータベースは,国立国語研究所が発行していた冊子『国語年鑑』(1954~2008年版),『日本語教育年鑑』(2000~2008年版),『日本語教育学会誌・機関誌掲載論文等文献一覧』(1980~1998年版)に掲載された文献データを元としています。
『国語年鑑』由来のものは主に1950年以降発行の「雑誌」「論文集(1954~1956年版は掲載なし)」「図書」が,日本語教育由来のものでは1960年以降発行の「雑誌」「図書」データが登録されています。
2011年に『国語年鑑』由来のデータと日本語教育関係データを統合してからは,「雑誌」「論文集」「図書」の新規データを随時追加しています。データ統合以降は項目「キーワード」「章タイトル」への入力を行っていますが,それ以前のデータについてはこの項目に入力がない場合があります。検索の際にはご注意ください。
なお,『国語年鑑』データのうち,現在の採録範囲を大きく外れるもの及び基本情報が不足しているため特定が困難なものに関しては,このデータベースには登録していない場合があります。

4.検索方法

検索方法には,「簡易検索」と「詳細検索」があります。
簡易検索画面では,「論文著者名」「論文名」「図書編著者名」「誌名・書名・シリーズ」「キーワード・章タイトル」の各項目の文字列を検索します。データ項目の構成については「データ項目」を参照してください。
詳細検索画面では,「論文著者名」「論文名」「図書編著者名」「誌名・書名・シリーズ」「発行」「発行年」「キーワード・章タイトル」「文献ID」「分野」「研究図書室資料ID」「ISBN」「ISSN・ISSN-L・ISSN Online」のそれぞれの項目ごとに検索できます。検索にあたっては,それぞれの項目の ボタンを参照してください。

5.検索結果の表示

検索結果の表示画面には「一覧表示画面」と「詳細表示画面」があります。「一覧表示画面」の検索結果は各項目名をクリックすることにより降順の並べ替えができます。1年以内に追加されたデータには「更新」の欄に更新年月が入っています。また,左のNo.の部分をクリックすると「詳細表示画面」に切り替わり,そのデータのすべての情報が示されます。またプリントアウトもできます。

6.データ項目

データベースの全項目は以下の通りです。一覧表示画面では*のついているものは表示されません。

1.DB

雑誌は学術雑誌・大学紀要等に掲載された論文,論文集は「論文集」等の単行本に含まれる個々の論文を表します。図書は単行本を表します。

2.文献ID*

データのID番号です。

3.研究図書室請求記号*

国立国語研究所研究図書室所蔵の紀要・雑誌・図書の請求記号です。研究図書室で所蔵がないものには「-」が入っています。

4.論文著者名

論文の執筆者の名前です。複数著者がいる場合は「;」で連結されています。「姓 名」の順に統一しており,アルファベットの場合は姓の後に「,」が入っています。姓名が確定できないときは原文のままとしています。

5.論文著者名別表記*

論文著者名別表記(例:アルファベットなど)がある場合のみ入力されています。検索の際に「論文著者名」を指定するとこの項目も対象となります。

6.論文名

論文のタイトルです。

7.論文名別表記*

論文の別表記(例:アルファベットなど)がある場合のみ入力されています。検索の際に「論文名」を指定するとこの項目も対象となります。

8.図書編著者名

図書の執筆者・編者の名前です。複数著者がいる場合は「;」で連結されています。「姓 名」の順に統一しており,アルファベットの場合は姓の後に「,」が入っています。姓名が確定できないときは原文のままとしています。

9.図書編著者名別表記*

図書の執筆者・編者の別表記がある場合のみ入力されています。検索の際に「図書編著者名」を指定するとこの項目も対象となります。

10.誌名・書名

その論文が掲載された紀要・雑誌名,図書名です。

11.シリーズ

図書名にシリーズ名がある場合に入力されています。

12.誌名・書名別表記*

誌名・書名に別表記がある場合に入力されています。

13.巻号

紀要・雑誌の号数です。

14.ページ

その論文の所在ページです。縦書きが主の紀要・雑誌に掲載された横書き論文では,ページが逆行していることがあります。古いデータでは所在ページは入力されていません。

15.総ページ数*

図書の総ページ数です。

16.発行

その紀要・雑誌,図書を発行している大学や出版社です。

17.発行年月

紀要・雑誌,図書が発行された年月です。

18.発行国*

紀要・雑誌,図書が発行された国名です。日本国内発行の場合や発行国が特定されない場合は空欄となっています。

19.キーワード

論文に記載がある場合のみ入力されています。なお国語学会と国立国語研究所との共同事業「国語学研究文献総索引データ公開」で作成されたデータの中にはその論文には記載がなく,後日著者により付与されたキーワードが入力されている場合があります。

20.章タイトル・目次

論文の章立てや図書の目次が入力されています。副題と1-2.などの下位の章は基本的に入力していません。『国語年鑑』で2009年までに作成されたデータ及び『日本語教育学会誌・機関誌掲載論文等文献一覧』由来のデータには入力されていません。

21.分野

現在はその論文の内容が持つ主要な分野(最大3つまで)を付与しています。採録年代によって揺れがありますのでご注意ください。詳細については「分野」を参照してください。

22.論文著者名ローマ字(自動生成)*

「論文著者名」「論文著者名別表記」にアルファベット表記がない場合のみ,著者名のよみから自動生成したローマ字が訓令式で入力されています。

23.図書編著者名ローマ字(自動生成)*

「図書編著者名」「図書編著者名別表記」にアルファベット表記がない場合のみ,編著者名のよみから自動生成したローマ字が訓令式で入力されています。

24.研究図書室資料ID

国立国語研究所研究図書室所蔵の紀要・雑誌・図書の管理IDです。オンラインジャーナルの管理IDは、日本の刊行物は「J」、欧米の刊行物「E」、韓国の刊行物は「K」から始まる管理IDを付与しています。

25.ISBN

図書を識別するための値です。ハイフンを取って、13桁で入力しています。

26.ISSN

雑誌を識別するための値です。ハイフンを取って、8桁で入力しています。印刷物に付与されています。

27.ISSN-L

雑誌を識別するための値です。ハイフンを取って、8桁で入力しています。

28.ISSN Online

雑誌を識別するための値です。ハイフンを取って、8桁で入力しています。オンライン版に付与されています。

29.更新

新規に追加されたデータにはマークが表示されます。

論文本文(PDF)へのリンクがあるデータには「本文表示」のボタンがあります。ここからハンドルページを介して論文本文を見ることができます。ハンドルページの仕様は大学等により異なっていますのでご注意ください。

7.分野について

データには各論文・図書の内容を示す分野情報を付けています。年代によって付け方が多少異なりますのでご注意ください。現在では原則として最大3つまで付与していますが,2012年以前では原則として中心的な1つの分野のみが付けられています。分野のカテゴリーは以下の通りです。

1.日本語学一般

日本語の特質・概観,日本語研究史など。

2.日本語史

日本語系統論,通史的な日本語研究,近代語の概観など。

3.音声・音韻

音声,音韻,アクセントなど。日本各地の方言の音声に関しては「方言」に分類しています。

4.文字・表記

漢字,かなづかい,用字法,文字論など。

5.語彙・用語

語彙論,語構成,類義語,外来語など。

6.文法

文法論,統語論,モダリティなど。

7.文章・文体

文章論,レトリック,作家の文体など。

8.方言

方言の概論,各地の方言など。

9.日本語情報処理

コーパス,データベース,機械翻訳など。インターネットやメールなど,電子メディアによるコミュニケーションに関する話題は「コミュニケーション」に分類しています。

10.コミュニケーション

言語接触,言語行動,社会言語学など。

11.マスコミュニケーション

テレビ・新聞におけることばなど。

12.国語問題・言語問題

言語政策,国字問題,常用漢字など。

13.国語教育

国語科におけることばの教育,幼児の言語習得など。

14.日本語教育

日本語教育の教授法,教材,教育実践,学習者や教師に関わるものなど。

15.言語学

日本語を含めた概説的な言語理論,言語心理学,対照研究など。

16.資料

索引,日本語研究資料など。

17.書評

日本語学に関する書評論文など。

18.辞書

事典・辞書。【図書のみの分野】

8.論文本文へのリンク

大学学術機関リポジトリなどでWeb上に論文本文が公開されている場合は,論文本文へのリンクがあります。表示画面の「本文表示」ボタンよりご覧ください。リンクはハンドルページを介していますが,その仕様は公開先により異なっていますのでご注意ください。
国立国語研究所学術情報リポジトリの出版情報と異なる場合がありますが,論文本文のPDFには差異はありません。

9.採録雑誌について

採録雑誌の範囲については,「採録誌名一覧」をご覧ください。1985年以降に発行された雑誌・紀要をリストアップし,一番新しく採録された発行年を記載しています。また,そのタイトルに1つでも論文本文へのリンクがあれば,「PDF」の項目に「○」が付いています。

10.データのダウンロード

検索結果の一覧表示画面から,選択したデータをダウンロードすることができます。1回あたりの最大ダウンロード件数は100件です。選択ボタンにチェックを入れ,「表示データを書き出す」をクリックしてください。BibTex,excel,csv(テキスト)のいずれかの形式でダウンロードできます。

11.利用条件

「文献データベース」の利用条件は以下の通りです。

  • 1. 文献データベースの著作権は国立国語研究所が保有します。
  • 2. 文献データベースの営利を目的とした利用を希望する場合は国立国語研究所との協議が必要です。